2017年10月28日(土) 13時30分~16時

「第1回市民活動交流会 考えてみませんか?地域のこと,未来のこと」を開催しました!

10月28日(土)に「第1回市民活動交流会 考えてみませんか?地域、未来のこと」を開催しました。

 

事例報告では、最初に当センターがある千本地域の事例として、千本ふるさと共生自治運営委員会の平井斉己さんに、千本地域がこの20数年でどのように変わってきたか、今、どのように変わろうとしているのかを中心にお話いただきました。京都市の改良住宅の中での初めての団地建替をどのようにしていくか、住民のワークショップで検討されたことや、当時としては珍しい、子どもたちと共に取り組んだコミュニティ道路づくりや工事現場のウォールペインティング、全国で初めて行政の土地の中に定期借地権を設定したコーポラティブ住宅の取組といった、当時としては先進的だった取組の報告をしていただきました。地域住民同士で顔を合わせるのを楽しみにして、シニアの方ほど、家にお風呂がついても銭湯を利用されているといったエピソードなど、興味深い内容でした。

 

続いて地域外の事例として、左京東部・西部いきいき市民活動センター長の杉山 準さんに、地域外のNPOが地域住民との信頼関係をつくりながらまちを元気にしている事例についてお話いただきました。左京東部・西部いきいき市民活動センターは地域外の団体であるNPO法人劇研が指定管理をされており、地域との協働の取っ掛かりとして、20年途絶えていた盆踊りを、地元の人たちと共に復活させました。地域を外に開いていくこと、地域に足りない部分を外部と補い合いながら解決していくこと、自分の地域のことだけを考え過ぎることなく、外部の人たちにもメリットがあるよう、より建設的な議論を心掛けていくことが大切である、といったお話が印象的でした。

 

後半の意見交換会では、立命館大学のリム・ボン先生に進行していただきました。小学校閉校や当センターを含む公共施設の再整備、団地再生などで大きくまちが変わろうとしている千本地域のことが中心に話し合われましたが、ほかの地域でも参考になるような意見が出されました。「地域の中で仕事をする人をいかにつくっていくか。NPOも商売できる力をつけていくことが望まれる。『左手にロマン、右手にそろばん』が必要」、「地域の若い人が仕事をしたり、活躍できるようなにぎわい空間をつくっていけると良い」、「まちづくりにおいてはよそ者・若者・バカ者が大事」、「広島の原爆スラムのように、地域の中で歴史が継承されなかったため、地元出身の人も地域の歴史を知らないケースがある。地域の再整備に当たっては、この地域が部落だったという歴史をしっかりと残していくことが必要」、「学生に関わってもらうには、無料で奉仕してもらうのではなく、単位認定やバイト代の支給、モチベーションを持ってもらうような工夫が必要」、「地域の再整備に当たっては、地域の人の声を聴く場が必要では」といった様々な意見が出されました。

 

来場者は多くなかったものの、内容は講師や参加者の皆様のお蔭で充実したものとなりました。ご参加ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。